&Liko No.01
Secret Garden
Day 2
第二の鍵「思い出す」Dewy Green
Day1では、
Garden Lily —— ほどく
閉じていたカーテンに、
ほんの少し隙間をつくるように。
あなたを守ってきたものの奥にある
本音へ目を向けました。
今日は、
その隙間から入ってきた風をたどって、
もう少しだけ奥へ進んでみましょう。
ふとした香りで、
昔よく通った道や、
誰かと過ごした季節を
思い出したことはありませんか。
雨上がりの匂い。
懐かしいシャンプーの香り。
香りに触れた瞬間、
言葉より先に、
景色や感情が
戻ってくることがあります。
ヒノキの枝葉、クラリセージ、ミュゲ、
ほんの少しの
ピンクペッパーを重ねた香り。 最初に広がるのは、
朝の空気を吸い込んだような、
みずみずしくシャープな青さ。 そこから、
朝露をまとった草木の中に
小さな花が咲いているような
瑞々しさへ。 最後には、
シダーウッドとヒノキの木質感が残り、
静かな木立の中にいるような
香りへ落ち着いていきます。 三つの中では、
もっとも甘さが少なく、
青く、静かな香りです。
この香りに込めたのは、
新しい誰かになることではありません。
誰かに好かれるための私。
迷惑をかけないための私。
ちゃんとして見える私。
そんな役割を覚えていく前に、
あなたは何を「好き」だと
感じていたのか。
心の「好き」は、
引き出しの奥にしまったものに
少し似ています。
昔好きだったものが、
いつの間にか奥へ
移っていることがあります。
好きだった色。
何度も聴いた音楽。
時間を忘れてやっていたこと。
でも、
奥にしまったことと、
なくなったことは違います。
引き出しを開けたとき、
「あ、これ好きだった」
と再び思い出すように。
あなたの中にも、
まだ残っているものが
あるかもしれません。
今日は、
その引き出しを
少しだけ開けてみてください。
誰にも褒められなくても、
私は何が好きだった?
好きだった服。
何度も聴いた音楽。
子どもの頃に憧れていたもの。
ただ眺めているだけで落ち着いた景色。
立派な答えはいりません。
「ああ、私これ好きだったな」
その感覚がひとつ戻ってきたなら、
今日はもう十分です。
その「好き」は、
誰かに認めてもらうための
ものではなく、
あなた自身へ戻るための
小さな目印です。
思い出した気持ちを置き去りにせず、
自分のために小さな一歩を選ぶこと。
またこの庭で、お会いしましょう。
── 案内人 ブルーローズ